普通旋盤とスイス型カム式旋盤の特徴等

投稿者 : 謙櫻井 on

今回は普通旋盤とスイス型カム式旋盤の特徴等のご紹介をいたします。

スイス型カム式自動盤は主軸移動型(ピーターマン型)と呼ばれている自動旋盤です。特徴をご紹介していきます。

旋盤とスイス型カム式旋盤は金属やプラスチックなどの素材を加工するための工作機械ですが、基本的な動作機構と適用範囲にいくつかの違いがあります。

普通の旋盤(主軸固定型)

主軸固定型: 普通の旋盤では、加工する素材(ワークピース)はチャックまたはセンターで固定され、主軸は回転するだけで長手方向には動きません。
刃物の動き: 刃物は主軸に対して長手方向(軸方向)と径方向に動き、素材を削り取って形状を作ります。
適用範囲: 一般的な形状や大きな部品の加工に適しています。
操作性: マニュアル操作が可能な場合も多く、熟練を要します。
スイス型カム式自動盤(主軸移動型)1870年ごろにスイスにおいて考案されました。
主軸移動型: スイス型カム式自動盤では、主軸が長手方向に動きます。このため、素材もその方向に進行します。
刃物の動き: 刃物は主軸に対して径方向のみに動きます。主軸が長手方向に動くため、複雑な形状の加工も可能です。
適用範囲: 長くて細い部品や高精度が要求される部品の加工に特に適しています。
効率: 通常は連続的な高速生産に適しており、一度セットアップを完了すると、長時間にわたって自動で高精度の部品を生産できます。
チャックシカ型(主軸固定型)
これは普通の旋盤と同じく主軸固定型であり、主軸が長手方向には動かない形式です。刃物は複数方向に動くことが可能で、多様な加工ができます。

以上が基本的な違いです。どの旋盤が適しているかは、加工する部品の形状、サイズ、精度、生産量などによります。

次回PMK(超硬合金の各種特徴)をご紹介していきます。