両頭グラインダーで研磨

投稿者 : 謙櫻井 on

前回は旋盤の送りや研磨機と三次元バイスをご紹介しました。

今回はグラインダー砥石と取り扱いをご紹介いたします。

バイト研磨を行う際の両頭グラインダーで使用する砥石の選択について、詳しく説明します。

1.鉄シャンク部の研磨用砥石:

使用する砥石:WA60K(オレンジ色)。
この種類の砥石は、鉄製のシャンク部を研磨するのに適しています。WA60Kは、その硬度と粒度が鉄部分の研磨に最適なバランスを提供します。
2.超硬チップ部の研磨用砥石:

使用する砥石:GC100またはGC120H(グレイ色)。
超硬チップ部を研磨するには、これらの砥石が適しています。GC100やGC120Hは、超硬材料の研磨に必要な細かさと硬さを持っています。
3.砥石の取り換えと最小径:

新しい砥石の径はφ205ですが、これはφ254まで利用できます。
バイト研磨の両頭グラインダーは、φ205からφ255までの砥石を選択できます。
4.両頭グラインダーの種類と選択:

Φ150(100V):バイト研磨機用としては使用しません。周速が極端に異なるため、鉄シャンクに熱が早く伝わるからです。
Φ205(100V):使用します。
Φ255(200V):使用します。
Φ305(200V):使用しません。
5.安全対策と法令の遵守:

砥石と受け台の隙間は非常に危険です。法令に従い、安全に使用するための対策が必要です。
受け台を取り外している場合は、取り付けてください。
砥石と受け台の隙間は5mm以内に調整してください。
6.砥石のメンテナンス:

取り替える位置がラベル位置まで使用してしまうと、周速が大きく変わるため、避けるべきです。
ドレッサーハンドル替え刃を使用して、砥石の目詰まりやコーナーRが小さい時にドレッシングすると良いです。ドレッシングは左右の一方向のみに移動させると、砥石の切れ味が良くなります。
以上のポイントを踏まえることで、バイト研磨の際に適切な砥石を選択し、安全かつ効果的に作業を行うことができます。安全対策や法令の遵守、定期的なメンテナンスを忘れずに行うことが重要です。

 

次回はダイヤモンドホィールの選定についてご紹介いたします。