技術について

超硬合金の種類

投稿者 : 謙櫻井 on

超硬合金は硬質の金属炭化物と鉄系金属で構成される機械的性質に優れた素材で、ダイヤモンドに次ぐ硬さを持ち、加工業界では無くてはならない存在です。 主に以下の4つに分類されます。 下に行くにつれ粒子が小さくなり強度、硬度、耐摩耗性などの性質に優れます。   ・G種 標準的な超硬合金で様々な分野に広く使用されています。 ・微粒子超硬 粒子がG種より小さく、硬度、強度、耐チッピング性、耐摩耗性が優れた超硬合金です。 ・超微粒子超硬 微粒子超硬よりもさらに粒子が小さく性質の優れた超硬合金です。 ・超超微粒子超硬 超微粒子超硬よりもさらに粒子が小さく性質の優れた超硬合金です。   以上のように超硬合金の中にも種類があり用途や予算によって使い分けることをおすすめしております。  

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サーメット使用時の注意点

投稿者 : 謙櫻井 on

サーメットは非常に硬い素材で耐摩耗性にも優れた高い性能の素材です。 しかし、注意しなければならない点もあります。 今回はサーメット使用時に注意するべき点を説明いたします。 まず、冒頭でサーメットは非常に硬い素材と書いてありますがその代わりに非常に脆い素材でもあります。 刃先に衝撃や強い力が加わると簡単に欠けてしまうことがあります。 そのため、大きな切り込みをする際や突然の機械的な衝撃には十分注意が必要です。 この問題への対策として切り込み量を小さくする、仕上げ専用として使用することをおすすめしております。   次に、熱伝導率と熱容量の低さによる問題です。 サーメットは熱伝導率が低く、熱容量も小さいので、切削する際に刃先に熱がこもりやすいです。このため、熱がたまりやすく、それが原因で刃先にクラックや欠けが生じる可能性があります。 適切な切削条件で加工をすることがかなり重要です。   まとめ サーメットは非常に硬く、耐摩耗性が高い反面、衝撃や熱には弱いという特性があります。適切な用途や切削条件での使用が推奨されます。 また刃先の研磨時にも同じように注意が必要です。 正しく使えば非常に性能の高い素材ですので弊社でも条件によっては超硬からサーメットへの変更をおすすめすることもございます。 ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

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銅、銅合金の切削

投稿者 : 謙櫻井 on

銅は金属の中でも比較的柔らかく、粘り気のある材質です。 銅の中にも純銅と銅合金の2種類があり、それぞれ更に細かく種類があります。 種類によって切削のしやすさやコツが変わりますので被削材の特性を把握して加工することが大事です。 非常に柔らかい材質なので、固くて削れないという悩みはほぼ無いといっても良いでしょう。 しかし、その特徴である柔らかさが加工を難しくする場合もあります。 非常に柔らかく伸びる性質のため、バリが発生しやすいです。 バリの発生を抑えるには被削材の特徴を理解し、最適な切削条件にすることが大事です。 弊社でおすすめのチップ材質は2ZZ(サーメット)や1S(超硬)をおすすめしております。 切削条件などのご相談にもお答えしておりますのでぜひお問い合わせください。  

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S45Cの加工について

投稿者 : 謙櫻井 on

S45C(機械構造用炭素鋼鋼材)は一般的な構造物に多く使用される材質で、加工性や研削性、溶接性に優れます。また、熱処理により強度(硬度)を増すことができるなど幅広い用途に使用できます。 上記の優れた特徴や、安価であることから機械構造用の炭素鋼鋼材としては最も流通している素材です。   丸物の状態での流通が多く、角物での流通はほぼ有りませんので、今回は旋盤での加工に関してのポイントをお話しします。 旋削加工にあたって大事なのは刃物の選定と切削条件です。 切削条件を揃えても肝心の刃物が欠けていたり摩耗していたりすると仕上がりの悪い品物になってしまいます。 逆も然りで刃物が良くても切削条件が合わないと良いものはできません。   ・S45Cの加工におすすめのチップ 弊社のおすすめするチップ材質はMAX1Z(超硬)となります。 また、光沢面を出したい場合はサーメットもおすすめしております。   切削条件などの技術的な相談もお受けしておりますのでぜひお問い合わせください。

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フラックスとは

投稿者 : 謙櫻井 on

フラックスははんだ付けやロウ付けには必須であり、母材表面の酸化物を科学的に除去し、ロウ付温度に到達するまで母材表面(ロウ付面)に酸化膜が生じないように保護し、ロウと母材との親和性を高めます。 弊社では、品質の良いバイト製作のために弊社仕様のフラックスを持っており、販売もさせて頂いております。 ご興味のある方は、ぜひ弊社仕様の高品質なフラックスをお試しください。

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