切削条件について

投稿者 : 謙櫻井 on

前回は様々な加工方法ご紹介しました。

今回は旋盤の送りや切削条件等をご紹介いたします。

切削加工における「切削送り」という用語に関する説明です。切削送りとは、工具が被削材に対して進む距離のことで、1回転あたりの進行距離を指します。この送りの量は加工される部品のピッチ(ねじの山の間隔)や品質に大きく影響します。以下に、要点を分かりやすく説明します。

1.ピッチエラーと送りの関係: 送りの速度が速すぎるか遅すぎると、ピッチエラーが発生する可能性があります。これは、細かいねじ切り加工などで特に重要です。

2.送り量の調整と品質管理: 加工開始時の送り量を調整することで、加工品質を向上させます。たとえば、初期摩耗を考慮して、加工品が5本目くらいで送り量を微調整(0.001の増加)します。

3.切削条件の設定: 特にスイス型自動盤を使用する場合、被削材の種類に合わせて適切な切削工具を選び、周速から回転数を計算する方法が重要です。

4.回転数の計算式: 提供された式では、周速を円周率と外径で割り、1000倍してミリメーターに変換し、回転数(rpm)を算出します。

5.NC(数値制御)機械の使用: 数値制御機械を使用する際は、正確な回転数(例: 31847rpm)の設定が重要です。

送り量の決定方法: 送り量は、経験に基づく推測や、図面の指示(公差や表面精度に基づく)によって決定されます。

切削加工における送り速度の正確な管理と調整が品質と効率を最大化するために重要であることがわかります。また、特定の加工条件において、品質を保持するためには精密な送り速度の制御が必要です。

次回は研磨機と三次元バイスについてご紹介いたします。