三次元バイスと研磨機

投稿者 : 謙櫻井 on

前回は旋盤の送りや切削条件等をご紹介しました。

今回は研磨機と三次元バイスをご紹介いたします。

バイト研磨機に関するご質問、丁寧に解説させていただきます。

バイト研磨機は、工具の刃を研磨するための機械で、正確な角度と形状を保ちながら刃物を研磨するために使用されます。特に、バイト(工具の一種)の研磨において、一貫した品質を保つことが重要です。



1.目盛り通りの研磨: 研磨機は目盛りに従って研磨することで、一貫した品質を保証します。しかし、実際の状況では、目盛り通りに研磨しても、時には期待される結果が得られない場合があります。

2.屈折角度: 研磨過程で屈折角度が生じることがあります。これは研磨されたバイトの角度が正確でないことを意味します。

3.ねじ切り角度の問題: ねじ切り角度(例えば60度)に対して、研磨がマイナスの寸法で行われると、正しい角度が得られないことがあります。

4.切刃側・案内側のセンター位置の変更: 研磨中に切刃側や案内側のセンター位置が変わることで、研磨の精度に影響が出ることがあります。

5.バイスの三次元移動: 研磨機のバイスが三次元で移動できるかどうかは、研磨の精度に大きな影響を与えます。三次元移動が可能なバイスは、より精密な角度調整を可能にします。

6.三次元バイスの角度設定: 三次元バイスは、バイトの上面フラット角度、ねじ切りバイトの切刃側角度(例えば30度)、切刃の下逃げ角度など、複数の角度を設定できます。

7.研磨角度の問題: 誤った角度で研磨されると、切刃と案内刃の間に屈折角度が生じ、正確な切削ができなくなります。

8.突切バイトの問題: 突切バイト(特定のタイプのバイト)を研磨する際にも、角度の精度が重要です。不適切な角度で研磨されると、加工中に刃が折れるリスクがあります。

9.研磨技術: 角度を正確に調整しながら研磨することは、高度な技術を要求されます。これは職人の技術であり、機械だけでは完全に再現することが難しい場合があります。

10.機械の能力: 本体とバイスが三次元の移動ができる場合、屈折角度を避け、決められた角度に正確に研磨加工することが可能です。

 

次回はグラインダー砥石と取り扱いについてご紹介いたします。